ここ最近【IT導入補助金】って使えますか?とお問い合わせをいただくことが増えたので、あんどぷらすもIT導入支援事業者への申請をおこない4月14日付で採択をいただきました。
公募申請期間が短く2017年6月30日までなのですが、使いたいITツール(ソフトウエアやサービス)が決まってしまえば今からでも十分間に合うはずです。
そこで、
どんな時にどんな形で利用できるのか解説してみようと思います。
IT導入補助金を利用したい方だけでなく、今からIT導入支援事業者に登録しようかな〜と考えているIT事業者の方にも参考になるよう両面から解説します。
本事業は、中小企業・小規模事業者等がITツール(ソフトウエア、サービス等)を導入する
経費の一部を補助することで、中小企業・小規模事業者等の
生産性の向上を図ることを目的としています。
中小企業・小規模事業者等が行う生産性向上に係る計画の策定や
補助金申請手続等について、ITベンダー、専門家等の支援を得ることで、
目的の着実な達成を推進します。
となっています。
要するにITツールの導入にかかる費用の一部を支援するので売上アップや業務効率アップに役立てて!という趣旨のようです。
これまで人気の補助金といえば“ものじょ”と略されることでおなじみの【ものづくり補助金】でした。
補助上限額が大きいのが魅力ですが、その名の通り“ものづくり”をおこなう製造業を想定した内容となっているためIT系では使いづらい面がありました。
今回のIT導入補助金はその名の通りITで業務を改善、成長させることに使えます。
今までIT導入に二の足を踏んでいたさまざまな業種の方をはじめ、ITツールを販売する側のIT事業者にもありがたい補助金ですね。
→補助対象経費区分は
・パッケージソフトの本体費用
・クラウドサービスの初期導入費、1年分までの定額利用料、保守費用
・パッケージソフト等のインストール費用
・1年間のWebサーバー費用 など…
なんといっても特筆すべきは1年分までのサービス利用料、保守費用、サーバー利用料を計上できることです!!
詳しく知りたい方は是非IT導入支援事業者にお問い合わせ下さい。
→補助金の申請期間は
平成29年3月31日(金)~平成29年6月30日(金)17時まで *二次募集の情報です
→補助金の上限額・下限額・補助率は
上限 100万円 下限 20万円 補助率 2/3以下
→補助対象事業
IT導入補助金事務局が認定した「IT 導入支援事業者」が登録するITツール(ソフトウエア、サービス等)を導入すること。
日本国内で実施される事業であること。
150万円までの補助対象事業費に対して100万円まで補助をうけられることになります。
注意しなければならないのは、登録されたITツールの導入でなければ使えないという点ですね。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
ステップにするとたった3段階なのですが、本登録では入力する項目が多く、登録を行ってから審査があるので即日承認されることは無いです。
ちなみに仮登録をおこなうときにミラサポで取得した企業IDとパスコード、本登録では仮登録で送られてくる情報が必要なので順番通りのステップでしか登録できない仕組みです。
採否までにどのくらい時間がかかるかの目安は、
本登録を隔週で一旦締め切り審査、採否の決定と発表はさらに1週間後
となっているそうです。
申請期間が迫っているのでIT導入支援事業者への登録を検討している方は急いだほうが良さそうですね。
*すでに二次公募なので予算が余れば三次公募とかもあるのでしょうか・・・
支援事業者に登録されたことで安心してはいけません。
IT導入支援事業者に採択されてもITツールを登録しなければ意味がありません。
要するに提供できるITツールを登録してその導入を支援する内容でしか補助金が申請できないのです。
——-2017年4月26日追記——-
申請中だったITツールが無事認定登録されました。
実は事務局から電話がありちょっとしたスッタモンダもあったのですが(割愛)
まぁ無事に登録されたので良かったです。
あんどぷらすではCS-CartとウルトコをITツールとして登録しました。
——–2017年4月26日の追記ここまで——–
さて、このITツール登録にも注意点があります。
どんなソフトウエアでも登録ができるわけではないのです。
サービス産業の生産性向上を支援するため
に属する機能をもつことが条件となります。
さらに、
<ITツール登録要件>
・ITツールは2つ以上のコア機能を満たす単体製品または複数製品で構成してください。
・コア機能を1つしか持たない製品だけではITツールとして登録することはできません。
・汎用のオフィス製品を単体でITツールとして登録することはできません。
フロント機能だけ、バックオフィス機能だけのツールでは登録が認められません。
最低2つにまたがる機能をもつ必要があります。
IT導入支援事業者に登録しているもののITツールを登録していない業者が多いのにはこの点が関係しているかもしれません。
登録フォームはITツールの機能詳細を理解していないと入力が難しい項目がありエンジニアなどの協力が必要になると思います。
あと、要件に合うITツールを登録できない場合はITツールを登録している業者とコンソーシアムを組むという方法があります。
ここでは書ききれないのでコンソーシアムについてはIT導入補助金のサイトで調べていただくかコンソーシアムを組みたい業者に相談してみて下さい。
補助金なので交付されてからも実績報告の義務が当然あります。
IT導入補助金に関しては申請時に提出した事業計画書に基づき補助事業開始からおよそ4年間にわたり毎年ITツールを導入した結果の報告も求められます。(IT導入支援事業者への開示が必要です。)
ITツールの導入を検討していた場合、ITツールの導入をためらうクライアントへの提案には非常にありがたい補助金となりますが、受け取った後の手間や情報の開示が必要になる点を十分検討した上で申請する必要がありそうです。