教文館コーポレートサイト制作秘話Vol.1

教文館コーポレートサイト制作秘話Vol.1

あんどぷらすでは、東京・銀座に店舗を構える老舗書店『株式会社教文館』さまのコーポレートサイトをリニューアルいたしました。

▶︎コーポレートサイトはこちらから

本記事では、完成したサイトの裏側で重ねてきた、試行錯誤や意思決定など、デザイン制作に至るまでの思考過程を綴っています。ぜひご覧ください!

▶︎制作実績はこちらから

kyobunkwan_sitetop

教文館さまについて

1885年創業。東京・銀座に本店を構える歴史ある書店、教文館さま。

キリスト教に関する書籍をはじめ、一般書、雑誌、文具まで幅広く取り扱っており、フロアごとにジャンルや雰囲気が異なるため、ひとつの建物の中で全く違った世界に出会える楽しさがあります。

最近は、お土産目的で文房具やコミック本を大量に購入するインバウンドのお客さまが訪れるほか、雑誌のバックナンバーを扱う専門店としても注目を集めています。

明治から現在まで約140年、関東大地震、太平洋戦争と度重なる試練をくぐり抜け、今もなお多くの方に親しまれている老舗書店です。

教文館さま入口

 

サイト制作のきっかけ

2023年、弊社のReborn Projectに共感いただいたことをきっかけに始まった、教文館さまのコーポレートサイトリニューアル計画。このプロジェクトは教文館さまにとっても大きな転換点となるであろうビッグプロジェクトです。

同時期にご相談いただいていたECモールの制作は先行して完了したものの、コーポレートサイトのリニューアルはさまざまな理由からなかなか着手できずにいました。しかし昨年、ついにその一歩を踏み出し、プロジェクトが本格的に始動したのです!

👉教文館さまECモール「THE CROSS」

旧コーポレートサイト

以前使用していたサイトは、 15年前に立ち上げられた、いわば会社の歴史が詰まったサイト。
実は今回プロジェクトをご一緒した吉國さんが、立ち上げ当時に制作を担当されていたとのことで…なんだか感慨深いです。

いままでのサイトは、「マルチサイト」と呼ばれる仕組みを採用し、1つのWordPressで複数のサイトを管理していました。各売り場ごとに管理画面が分かれ、それぞれが独立して運用できる設計になっており、サイト同士が干渉しない構造であったことから、全体としての統一感を持たせにくい状況にありました。

また、売り場ごとに専用サイトを持つことから、特色やコンセプトを活かした運用ができる一方で、情報が分散しやすく、横断的な導線設計やブランドとしての一体感を築きにくい側面もあります。

 

制作メンバー

あんどぷらすの制作メンバーはこちらの4人。

制作メンバー

制作の流れ

制作はこのような流れで進めていきます。

制作の流れ

キックオフ

2025年6月。

最近はオンラインでの打ち合わせが当たり前になってきましたが、そんな中、東京からわざわざお越しいただき対面でお話しする貴重な機会をいただきました。

この日は6月とは思えないほどの猛暑…
じっとしていても汗ばむような暑さの中、本当にありがとうございました。
直接お会いしてお話しできると、やっぱり画面越しでは伝わりきらないことも感じ取れて、改めて対面の良さを感じます。

キックオフミーティング

 

キックオフミーティングで見えてきた本質

キックオフミーティングでは、機能面・デザイン面ともにさまざまなご要望をいただきました。
一つひとつみると情報量の整理や導線、余白や使い勝手など、検討すべき点は多岐にわたります。

しかし、ヒアリングを重ねる中で、それらの要望の奥に共通する考えがあることに気づきました。
それはコーポレートサイトを実店舗の顔になる存在にしたいという想いでした。

単に情報を掲載するためのサイトではなく、初めて訪れた人が「一度足を運んでみたい」と感じられる場所にしたい、
実際に店舗で感じられる空気感や信頼感をオンライン上でもきちんと伝えたい、

そんな意図が要望の根底にあるように思いました。

市場調査

書店の減少については以前から耳にしていましたが、調査を進める中でそれが明確な事実として見えてきました。

書店の数はこの20年で約半分にまで減少しており、その背景としてインターネット通販の普及による書籍購入のオンライン化や、デジタルコンテンツの登場による本離れ・活字離れの進行といった要因が挙げられます。

インターネット調査では書店を取り巻く厳しい現状が多く指摘される一方で、SNS上では本屋が無くなることを望まない声が多数見受けられました。こうした声を踏まえると、今後は実店舗で本を購入することの魅力や体験価値を、改めて分かりやすく発信してく必要があります。

他にも後継者不足が課題の一つとして挙げられていたことから、採用情報をわかりやすく掲示し、次世代の担い手を確保しやすいように環境を整えることも重要だと考えました。

調査分析資料

 

情報の組み立て

サイトマップ

教文館さまは複数の部署で構成されており、それぞれに異なる魅力があることからユーザー層も多様です。
そのため、どのユーザーにとっても分かりやすく使いやすいサイトとなるよう意識しながら、全体の構造を組み立てていきました。

またヒアリングを進めていく中で、140年という長い歴史やその背景を知り、教文館というブランドが築いてきた価値を改めて実感しました。だからこそ、その価値を正しく伝えるために、膨大な情報を整理し、ブラッシュアップを重ねながら丁寧にサイトマップへと落とし込んでいきます。

教文館さまサイトマップ

 

実装可否の確認

ここでは、デザイナー、エンジニア、ディレクターがコミュニケーションを図りながら、実装可否を一つひとつ確認し何ができるのか、何が難しいのかを整理していきます。
今回のサイトは部署ごとに運用方法が異なるため、そのあたりの制御がどこまで可能であるのかをエンジニアにたくさん調査していただきました。

特にイベントを一覧で確認できる、「イベントカレンダー」はこれまで、毎月紙の資料を各部署に渡し、その後担当者が手入力で更新するというアナログな運用が続いていました。

新サイトでは、各部署が登録した情報をそのままサイトへ自動反映する仕組みに整え、更新の負担を大きく軽減しています。他にも技術的な課題はありましたが、エンジニアが試行錯誤を重ねることで実現することができました!

実現までの課題や工夫については、次回の記事で詳しくご紹介します!

社内打ち合わせの様子

まとめ

今回の記事では、デザイン制作に至るまでの裏側をご紹介しました。

部署ごとの運用や歴史あるブランドとして価値観をどう整理し、構造に落とし込むのか。
大規模なリニューアルだったからこそ、その土台作りには多くの検討と試行錯誤がありました。

次回はその設計をもとにどのような工夫やこだわりが具体化されていったのかを、制作者メンバーのインタビューを通してお届けします!

ぜひご覧ください🌷