CloudflareのCMS「EmDash」を触ってみた。01

CloudflareのCMS「EmDash」を触ってみた。01

1ヶ月で10億トークン溶かすCursorユーザー mmochiです。Composer2.5万歳w

2026年4月、Cloudflareが「EmDash」というCMSを公開しました。
「エムダッシュ」と読みます。

ベータ版として始まったEmDashは、2026年9月28日に正式版となる1.0をリリースしています。
(記事執筆時点では、正式リリースからまだ10日も経っていませんね)

Cloudflareといえば、WAFやCDN、DNS、Workersあたりを思い浮かべますよね。
そんなCloudflareがCMSを作ったんですよ!
「WordPressの精神の後継」(???)っていうキャッチコピーで!

これはちょっと気になるでしょ?なに精神の後継ってw
https://blog.cloudflare.com/ja-jp/emdash-wordpress/

WordPressが成功した理由や思想を残したまま、現代のインフラとセキュリティモデルで作り直そう。
ってことらしいんですよね。
ということで、実際に触ってみました。

これまでのCMSとはちょっと考え方が違う感じがしましたよ。

WordPressが嫌いだったわけではない

あんどぷらすは長いことWordPressを使ってきました。
WordPress、良いところいっぱいありますよ。世界で一番使われるCMSなだけある。

  • 管理画面からコンテンツを更新できる。
  • プラグインが豊富。
  • 情報も豊富。
  • 制作会社側としても扱いやすい。

「WordPressはもう古いからやめよう」っていうわけでもないんですよね。古いけど。
あんどぷらすのサイトもご多分に漏れず、

  • カスタム投稿タイプ
  • ACF
  • Dynamic Block
  • 独自のAJAX処理
  • SEOやJSON-LDの処理

など、いろいろな処理が入ってました。

最終的に `functions.php` は3,853行。
もはやWordPressを基盤にしたあんどぷらす専用Webアプリみたい。

そんななか、大きな不満が表示速度でした。
特に制作実績を掲載しているWorks。

あんどぷらすにとって重要なページなのに、制作事例が増えるほどページは重くなっていく。
一覧ページでは複雑な絞り込み機能、実績紹介ページではタグやプロジェクトメンバー個々のページと紐づいています。

制作実績

セキュリティやアップデートのことも懸念があったのでそろそろ一度、構成そのものを見直してもいいんじゃないか。
WAFログ見てもエグい探索いっぱいあるんですよね。
しかもみなさんニュースでも御存知の通り、最近不正アクセス被害がやまのように発生してる。コワイ。

じゃあ、なににしよ?

これはむずかしい。
WordPressをやめること自体は簡単なんですよ。別のCMSを探せばいいので。

でも、単純なCMSの乗り換えじゃないんですよね。ぼくらのやりたいことって。

  • セキュアに運用したい
  • Webサイトをもっと高速にしたい
  • デザインの自由度は落としたくない
  • そして、CMSの制約を受けずに自由な情報構造を設計したい

特に最後。
CMSに合わせて情報を持たせるという制約はついて回るんですよね。
CMSは枠組みだから。

  • このCMSではこういう項目しか持てない。
  • このフィールドはこういう形式にするしかない。
  • この情報を関連付けるには、この機能を使う。

実際はそれで大丈夫なことも多いんですよね。

でも、あんどぷらすのサイトはメッシュ状に情報が連結するんですよね。
「この情報はこのページに属する」っていうことだけでなく、ひとつの情報が複数の文脈から参照できるようにしてる。

だから、コンテンツモデルを先に設計し、その上に編集画面とか表示を載せたいんですよ。
つまりCMS中心の設計から、情報モデルを中心とした設計にしたいってことです。

なので無理をしてまでCMSの都合に合わせたくないなーって思ってました。

そんなときにsayakaさんが

EmDashって知ってる?

って。

WordPressの精神の後継

なにこの精神論みたいなコピーwおもろwって思いましたよ?まじで。

まぁ日本的な表現はもっとブラッシュアップできそうだけど、これはこれでいいのかもね。
WordPressの思想を先端アーキテクチャで組み直すぜっていう宣言なので。

「Webサイトを自分たちで作り、コンテンツを管理する」

という、そもそもWordPressが持っていた良さを、昨今のWebの構成でやり直す。
そういう方向性なら、あんどぷらすがやりたいこととも合いそうだなーって。

EmDashはCloudflareで動かせる。
なので、一般的なCloudflareのイメージ通り、DNS、CDN、WAF、Workers(実行環境)、D1(データベース)、R2(メディア配信)まで、ひっくるめて丸ごとCloudflareで構成できるんですよ。
Webサイトの配信やデータの持ち方だけでなく、サイトの守りかたまで含めて、同じインフラ上で設計できる。

おもしろそう!
(なにげにDNSをCloudflareに持っていくことのメリットってかなり大きいと思ってますよ。蛇足だけど。)

EmDash 検証開始時はまだベータ版だった!

ここ重要。
実はコーポレートサイトをEmDashにしようと思ってたわけじゃないんですよね。
テスト構築を始めたときはまだ v0.30 ベータ版だったしねー。実際に触ってみるともの足りない機能もあったし。

WXRでデータ移行ができるのでとっつきは良くて、結構お手軽な感じはするのだけど。
ただ、移せるのはあくまでコンテンツであって、既存サイトの設計や表示までそのまま移せるわけではないんですよね。
なので、「WordPressの代わりに入れれば全部解決」っていうほどお手軽なわけではなさそう。

試さないとわからんなー

てことで、自社サイトで試すことに!

サブドメインを切ってそこで構築!あれこれ試してテストするぜ!
うまくいけば、簡単に本番入れ替えられるからね!

そそくさと(すでにコーポレートサイトはCloudflareのWAFで防御し、CDNでキャッシュ化してたので)Workersで構築を始めましたよ。

EmDashでやりたかったこと

今回の「実験」で特に重視したのは、結局この3つ。(弊社、エージェンティック開発もすすめているのでCLIとかMCPが魅力的なのは前提)

セキュアに。
WordPress本体や大量のプラグインを直接運用し続ける構成から離れ、Cloudflareの権限・実行基盤を使ってサイト全体を構成する。

高速に。
HTML、API、画像、キャッシュなどを、それぞれ適した場所で処理する。

自由に。
CMSの都合に合わせて情報を持たせるのではなく、まずコンテンツモデルを設計する。その上にCMSの編集画面とWebサイトの表示を載せる。

そして、この3つを実際にやってみた結果、単なるデータ移行で成り立つようなCMSリプレースとはいかないことがよく分かった。
サイトそのものを作り直すことになったんですよ。

そして夏期休暇突入w
夏休みの課題開始です。

次回は、その「作り直す」が実際どんな作業だったのかを書いてみます。

WordPressからEmDashへ。

データを移しただけでは終わりませんでしたorz

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